ここはどこ私は誰

目を覚ますと私はベッドの上にパンツ一枚の姿で、布団もかけずに、寝転がっていた。電気がついたまま。ここはどこ?小さな部屋だ。胸がむかつく。酒を飲んでいたらしい。ホテルの一室か?ベッドの枠に組み込まれた目覚まし時計を見ると朝の4時過ぎ。ビジネスホテルの小さな一室のようだ。

とりあえずシャワーを浴びる。気がつくと、まだ頭がぼーっとしたまま、髭を剃り、歯を磨き、という一連の動作をたどっていた。バスタオルで体を拭き終わって、ふと思った。待てよ、私は誰なんだ?!

テーブルにあったノートパソコンのキーを押すとフェイスブックの画面が現れた。「あすは新幹線で帰京」と書いてある。プロフィールの写真を見るとさっき髭を剃るときに鏡で見た自分の顔だ。これは私のフェイスブックなのか。ハンガーにかかるくたびれたスーツの胸ポケットに財布が入っていた。その中にJRの切符。長崎発東京行きの乗車券。長崎発博多行きの特急券。ここは長崎なのか。

「記憶のなかとですか?」フロントのオヤジが言った。「< 飛行機の欠航になったけん一晩泊まる。ホテルのすぐ見つかって助かった > て言いよんなはったですよ。」「はあ…。」「警察に行きなはるとよか。」

ホテルはバスターミナルのとなり、駅の真ん前だった。警察に行く代わりに私は列車に飛び乗った。

諫早をいざかっ飛ばし秋かもめ
有明の海にまぶしき秋朝日

前回までのあらすじ → 長崎やそこが思案の化合物

♪ 記憶失い飲む酒はウソツク男の味がする ♪
http://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2017-08-15

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